仙台にあるニッカの宮城峡蒸溜所。
実は3回目の訪問なのですが、今回のセミナーでは一般公開されていないエリアも見学できたりと興味深々!
というわけで今回は宮城峡キーモルトセミナーに参加してきたので、内容をご紹介します。
過去の宮城峡訪問時の記事はこちら↓


宮城峡蒸溜所とは
概要

「余市と異なる蒸溜所で生まれたモルト原酒をブレンドし、より味わい深く豊かなウイスキーをつくりたい」。
竹鶴政孝の夢の続きを実現するために1969年に設立したのが、ニッカウヰスキー第二の蒸溜所・宮城峡蒸溜所です。
後に政孝の後を継ぐ竹鶴威をはじめとするスタッフが全国で調査をスタート。
いくつもの候補地の中から政孝が選んだ地は杜の都・仙台の西に位置する緑の峡谷でした。
仙台 宮城峡蒸溜所|NIKKA WHISKY
宮城峡蒸溜所は北海道の余市蒸溜所に続き、第2の蒸溜所として誕生しました。
政孝が余市モルトとの差別化を図るために選んだのは、上向きのラインアームを持つ大きなバルジ型のポットスチルと、蒸気で釜を熱し130℃ほどでじっくりと蒸溜するスチーム蒸溜でした。
この形のポットスチルは蒸溜の過程で内側の蒸気と香味成分が繰り返し釜に戻り、洗練された香りと味わいへと凝縮されます。
その結果、華やかでフルーティー、余市とは違う優しくやわらかな個性を持つ原酒づくりに成功しました。
宮城峡モルトは、シングルモルトとして多くの人を魅了するだけでなく、ピュアモルトやブレンデッドウイスキーに欠かせない原酒としてニッカのおいしさを支えています。
仙台 宮城峡蒸溜所|NIKKA WHISKY
力強い余市蒸溜所の原酒と差別化し、宮城峡蒸溜所は華やかな原酒ができるよう設計されています。
イベント・セミナー

2026年5月現在、宮城峡蒸溜所で行われているセミナーは以下の通りです。
| 名称 | 参加費 | 時間 | 内訳 |
|---|---|---|---|
| 蒸溜所ガイドツアー | 無料 | 70分 | 見学⇒無料試飲 |
| 自宅で愉しむハイボールセミナー | 2,000円 | 90分 | 工程説明⇒見学⇒セミナー |
| 宮城峡キーモルトセミナー | 3,000円 | 90分 | 工程説明⇒見学⇒テイスティング |
| ニッカのウイスキーを知るセミナー モルトウイスキー編 | 3,000円 | 90分 | 工程説明⇒見学⇒テイスティング |
| マイブレンドセミナー | 15,000円 | 100分 | 工程説明⇒キーモルトテイスティング⇒サンプル作成⇒マイブレンド作成 |
| ニッカのウイスキーを知るセミナー | 2,500円 | 90分 | 工程説明⇒見学⇒テイスティング |
今回は「宮城峡キーモルトセミナー」に参加してきました。
アクセス
宮城峡蒸溜所は仙台市青葉区にあり、豊かな自然が周りを囲んでいます。
仙台駅から車で約30分。最寄り駅の作並駅からは車で2分、徒歩21分。
また土日祝日はシャトルバスが出ています。
詳しくは公式サイトを確認してくださいね。
宮城峡キーモルトセミナー
セミナー概要

週2くらいの頻度で開催されている、宮城峡キーモルトセミナー。費用は3,000円。
流れとしては以下のように進んでいきます。
- ビジターセンターセミナールームで蒸溜所概要説明
- 蒸溜所ガイドツアー
- 宮城峡キーモルトのテイスティング
特に蒸溜所ガイドツアーでは、一般公開していない乾燥塔(キルン塔)1回内部も特別に見学することが出来ます。
ビジターセンターセミナールームで蒸溜所概要説明

初めに20分ほどビジターセンター内にあるセミナールームで、宮城峡蒸溜所の概要説明を受けます。
スクリーンに映し出されたビデオを見たのち、ガイドさんから補足の説明を聞きました。
話を聞いててほへーと思ったことを少しだけご紹介します。
- 宮城峡のウイスキーに使用される水は、全て新川(にっかわ)の伏流水
- 新川(にっかわ)と会社名のニッカは偶然の一致!運命!
- 水の硬度(ミネラルの多さ)は20度の軟水
- ボトリングは千葉県の柏工場で行われるため、ボトル裏の製造場は柏表記
kyon今回のガイドのお姉さんは今までで一番知識が多い気がする!
尊敬!
次のガイドツアーに行く前に、ビジターセンター入り口にあるポッドスチル・カフェ式連続式蒸溜器についても説明を受けました。



カフェさん考案だからカフェ式って言うみたい!
乾燥塔(キルン塔)で生のピート……!


無料の工場見学では立ち入れない場所1つ目が、この乾燥塔(キルン塔)です。
無料見学に参加した時の様子はこちらから↓


役割は名前の通り発芽した大麦をピートで燻し乾燥させることですが、現在は稼働していません。
乾燥塔の中はこんな感じ。


ここでピートを入れて燃やし、上に敷き詰めた大麦麦芽を乾燥させつつ、あの煙たい香ばしい匂いが生まれます。
そしてお待ちかねの本物のピートがこちら!しかも手に持てた!


見た目は黒くてゴツゴツの岩みたいですが、植物っぽく触ると煤みたいな粉が付きます。
匂いは意外と無臭。


すぐ横には実際に北海道でピートを採取している写真が置かれていました。
こんな土を耕す感覚で採れるもんなんですね……
続いてはメインの製造工程を見て回りますが、基本無料見学と内容は一緒です。





途中にあるこの鏡板欲しい~
糖化・発酵・蒸溜


写真はまばらにしか撮って無いですが、糖化、発酵、蒸溜と見学していきます。
何となく無料見学よりもコンパクトな説明のイメージでした。
また写真撮影禁止の、従業員が制御室で仕事している様子も見ることが出来ます。



私が工場勤務者なので、なんだか複雑……(笑)




宮城峡のポッドスチルは巨大で何台も並んでいるため、何回見ても圧巻の光景。
ちなみに1枚目のポッドスチルが金ぴかなのは、部分的に更新修理されたからみたいです。
逆に2枚目奥のポッドスチルはサビサビで黒っぽくなっていますね。
宮城峡はよくある2回蒸溜


底にあるスチームヒーターでぐつぐつと蒸溜を行うタイプです。


ポッドスチルの形状は首根っこにふくらみがあるバルジ型。
そして上部のアルコール蒸気が通るラインアーム部分は上向きで、重い風味はぶつかることで下に下がり、軽やかで華やかな風味のアルコールだけが蒸溜されていきます。


比較用に余市蒸溜所のポッドスチル説明も書いていました。


ポッドスチルの反対側には蒸溜されたばかりのニューポットの香りを嗅ぐことができ、酔っ払う焼酎みたいな豊かな香りがします。


貯蔵庫


蒸溜塔を見た後は貯蔵庫を見学しました。
貯蔵庫には小さな小窓がポツポツあるのみで、電気は一切なく夜は真っ暗。
樽は地震など安全を考慮して2段までの横置きにしているとのこと。
他の蒸溜所は貯蔵庫に入った途端ウイスキーの匂いが一気に来ますが、宮城峡は小窓を通して外気が入るためそこまで強く匂いません。
これも竹鶴さんの、スコットランドを真似したこだわりの熟成方法になっているみたい。


熟成庫内で使われている4種類の樽の説明と見本も置いてありました。



そういえば無料見学の時に見た、エンジェルズシェアの見本は今回見ませんでしたね。
セミナールームでキーモルトテイスティング


外での見学が終了した後は、宮城峡キーモルトのテイスティングをしていきます。
ウイスキーの他にもナッツとチョコがおつまみで付いてきます。水はもちろん新川の伏流水。
ちなみにドライバーなどお酒が飲めない方には、ウイスキーの試香紙とおつまみ、宮城峡のミニボトルがお土産で付いてきます。


テイスティングするのは5種類。


シングルモルト宮城峡をはじめ、宮城峡蒸溜所のベースとなるモルトウイスキー。
竹鶴政孝が宮城峡で目指した余市とは異なった時芳醇で華やかな香りが特徴。


フルーティな香りを生み出すニッカ独自の酵母を使用。
発酵液(もろみ)において、果実のような香りを持っている。


シェリー樽で貯蔵した原酒を使用することにより、甘い香りとシェリー樽の特徴的な濃い色合い、かつ赤っぽい色合いとなっている。


トウモロコシを主原料とした、カフェ式連続式蒸溜機で蒸溜したグレーンウイスキー。
1963年に導入したカフェ式連続式蒸溜機は、原料の香味を活かすことができウイスキー本r内の美味しさが引き出される。


4種類のキーモルトをブレンドして作られる、滑らかなシングルモルト宮城峡。
りんごや洋ナシを思わせる甘く華やかな香りと、樽由来の柔らかなバニラ香が調和。
ドライフルーツのようなスイートさとなめらかな口当たり。
モルトの甘みと樽香が優しく広がる柔らかな余韻が特徴。
キーモルトテイスティングを楽しんだら、セミナーは終了となります。
まとめ
今回は宮城峡キーモルトセミナーの様子をご紹介しました。
前にテイスティング&ブレンドセミナーでキーモルト試飲はしていたので、テイスティング自体は2回目でした。


ですが本物のピートを見て触れたのは感動!
年々見学の内容も設備も新しくなっているので、宮城峡にしばらく行ってない方も再び訪れてみてはいかがでしょうか?
最新のショップ情報や有料テイスティングについては、別記事で紹介していますのでそちらも見てみてくださいね。




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